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映画やドラマ (アメリカ以外のやつ) ブログトップ
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おうちへかえろう [映画やドラマ (アメリカ以外のやつ)]

フジテレビで放送されてた連ドラ『ゴーイング・マイ・ホーム』をこないだ観終わりました。いまでも深く深く心に残っている名作映画『歩いても 歩いても』(過去ログ宣伝厨)と同じコンビ、監督・是枝裕和&主演・阿部寛、しかもテーマも同じく家族ものということで、たまたま新聞で運良く初回の放送を知ってから結構楽しく鑑賞しておりました。全10回という回数からすると、内容がまったりし過ぎというか間延びしてたなーとは思うものの、やっぱりところどころで泣いちゃった。あと、阿部ちゃんの奥さん役の山口智子がプロの料理家っていう役どころで、その調理風景を毎回ドキュメンタリータッチで撮っていて、それもなかなか新鮮味があった。

僭越ながらダメ出しをさせていただくならば、阿部寛の父親役・夏八木勲と西田敏行との過去に何があったのかをもう少し具体的に描いたり、奥さん役・山口智子のあまり恵まれているとはいえなそうな生い立ちを広げたりしても良かったんじゃないかな。あと、CMへの入り方つうか本編の切り方(?)・タイミング(?)がすげー変な感じがした。

ところで、家族の絆、温かさあるいは寂しさ、それを妖精のような小人「クーナ」探しというトピックに絡めて描く…という地味な主題は地上波ゴールデンでどうなの?と思って、いまポチポチと検索してみるに、視聴率はほぼ一桁台という厳しい状況だったらしいスね。はー、そこまでかー。たしかにオレも話題沸騰! 視聴率30%! なんてことには絶対ならないとは思ったけど、予想以上に人気なかったんやね。こういう「行間を読むタイプ」(いまオレが勝手に命名)の連ドラがあってもいいと思うけどなー。ジャニーズないし人気アイドルが主演&大ヒット漫画が原作…みたいなドラマばっかりじゃなくて、大人の鑑賞に耐えるようなやつがもうちょっと増えてもいいんじゃないかしら。

RIMG5798.JPGふむ。阿部ちゃんの母親役・吉行和子がたいへん良かった。(これまた『歩いても 歩いても』と同じく)YOUが娘役として出てるんだけど、二人ともハスキーボイスだから本当の親子に見えた。阿部ちゃんとYOUのきょうだい喧嘩のシーンも、明らかにアドリブっぽい掛け合いがあってなかなか楽しい。
RIMG5813.JPGザキミヤとニシやんもさすがの安定感。ただ、この二人が親子っていうのは無理があるさー。DNAが違いすぎるさー。
RIMG5815.JPG阿部ちゃんの娘役、蒔田彩珠という子の演技がすごかった。人の心を突き刺すような視線…この子は大物になるでー。

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ちゅうわけで、このクソブログに今年一年お付き合いくださって、どうもありがとうございました。良いお年を!

もう若本さんの声でしか脳内再生できなくなっている! [映画やドラマ (アメリカ以外のやつ)]


ヒットマン 完全無修正版 [Blu-ray]

ヒットマン 完全無修正版 [Blu-ray]

2007年アメリカ、フランス/監督:グザヴィエ・ジャン
  • 出版社/メーカー: 20世紀フォックス・ホーム・エンターテイメント・ジャパン
  • メディア: Blu-ray
凄腕のヒットマン「47」(ティモシー・オリファント)は、組織の依頼を受け、ロシアの大物政治家の暗殺を遂行する。確実に仕留めたはずだったが、その政治家は後日生きているとの不可解な報道が。さらに、次のターゲットは事件の目撃者である若い娼婦ニカ(オルガ・キュリレンコ)で…というお話。

えー、さいきんの電化製品はたいしたもんでね、人間さまの考えた通りどころか、こっちが考えたこと以上のことをしやがるんでさあ。こないだもうちのハードディスクレコーダーってやつがね、頼んでもいねえ録画をして「撮っておきましたよー。こういうの好きでしょー?」って、いらねえ気ぃ利かせてきやがるもんだから、おれぁ言ってやったんですよ。おめぇさんなにかい?そのうちにおれの代わりに録画を観ておくようにまでなるのかいってね。

つうわけで、なぜかよく分かんないけど昼のテレ東映画(「午後のロードショー」)が録画されていたから、暇つぶしに観てみた。ゲームが原作の映画なので、そのゲームに思い入れのある人が観たら、あれやこれや面白いポイントなり逆にがっかりな箇所があるのかもしれない。でも、原作をやったことがないものだから、オレにとってはなんにも引っかかるところがなく。ただの凡庸なアクション映画でした。「スタイリッシュな格闘シーン!」風に撮られているんだけど、なーんかダサい。殺し屋同士が本気で殺し合っているときに、そんな華麗なアクションは決まらないと思うの。あと、なにより主人公の47さんがツルツルのスキンヘッドで、しかもその後頭部に怖い組織から入れられたっぽいバーコードの刺青があって、暗殺者としてあまりに目立ちすぎだと思うの。ゲームが原作のアクション映画にこういうこと言っちゃダメ?

RIMG5630.JPG主役のティモシー・オリファントという俳優さんは、ちょっと童顔で、冷酷無比(※追記:「冷酷無比」なんて日本語は無いッスよね。辞書にも載ってないし。「冷酷無情」の打ち間違いでしたサーセン…とか言おうと思ったら、グーグルでは結構ヒットする。でも広辞苑には載っていない。いったいどっちだ!)なヒットマンという役どころがあんまり似合ってなかった。
RIMG5629.JPGう、うわー! 出てるの知らなかった! 知らなかったからこそ嬉しくて、この映画を最後まで観ちゃったよ。んで肝心の吹き替えは…若本規夫さんにあらず>< ガクーッ。
RIMG5634.JPG『007』で初めて見たときはものすごい美人だったんだけどな。なんか…なんか…。
RIMG5633.JPG主人公を追い詰める刑事役として、ダグレイ・スコットという俳優さん。浅草キッドの玉ちゃんにソックリだと思うんだけど、いかがか。

去年のナンバーワン [映画やドラマ (アメリカ以外のやつ)]


BIUTIFUL ビューティフル [DVD]

BIUTIFUL ビューティフル [DVD]

2010年メキシコ、スペイン/監督:アレハンドロ・ゴンサレス・イニャリトゥ
  • 出版社/メーカー: アミューズソフトエンタテインメント
  • メディア: DVD
バルセロナの片隅で裏仕事をこなしながら、狭いアパートで2人の子供を育てるウスバル(ハビエル・バルデム)。体調不良がきっかけで病院へ行くと、末期の癌により余命2ヵ月と診断される。あまりに突然で残酷な告知に、残された時間を愛する家族のために生きようとウスバルは懸命にもがくが…というお話。

RIMG4485.JPGえいが博士とともに、なんと去年の7月頃(!!)に鑑賞した映画。いくらなんでも感想を書くのが遅すぎですけど、去年観た中でいちばん面白かったやつだし、人生ベスト10に入りました。そして今年の2月、ユナイテッド・シネマとしまえんにて「2011年 心に残った映画アンコール上映」と題して上映されていたから、そっちも観に行った。そんぐらい感銘を受けた映画です。万人には勧められない。でも個人的に激名作。死ぬまでに何回も観たい。

「その素晴らしい1シーンだけあれば、その映画はそれで良い」っていう作品がオレの中でいくつかあって、例えば『マイアミ・ブルース』(1990年アメリカ)。アレック・ボールドウィン演じるろくでもないチンピラの愛情を確かめようと、恋人役ジェニファー・ジェイソン・リーがわざと不味いパイを作るんだけど、ボールドウィンはそのパイを「美味い美味い」って言いながら無理やり食べる。それを見てジェニファー・ジェイソン・リーが何も言わず泣き出すっていうくだり。この名シーンがあるおかげで、その他の部分がどんだけグダグダであろうとも、オレの中では『マイアミ・ブルース』が(個人的)名作として今なお輝き続けています。

んで、この『ビューティフル』にもそういう素晴らしい場面がありました。お話の中盤、家族みんなでアイスクリームを食べるシーン。ちょうキラキラしてんの。きったねえアパートの中で、きったねえテーブルに4人が座って、やっすそうなアイスを手づかみで(!)食べてんの。貧乏臭さがプンプン。そのくせ、家族の幸せそうなことといったら!! もう、このシーンだけでも100点あげたい。

RIMG5106.JPGただ、この映画はそれだけではなかったです。それ以上のシーンがあった。
上記のヘタクソまとめには盛り込んでいないんですけど、主人公ウスバルは、ある特殊な能力をもっている。それは「死者と会話ができる」こと。えーッ!? っていう感じでしょ? オレも、そういう霊的な、あるいはスピリチュアル的な話をハナから馬鹿にするタイプの人種で、たとえば「パワースポット」とかいう単語を見ると無条件に歪んだ笑いがこみ上げてきちゃう。もちろん、映画でならどんな非現実的なことを描いても自由だし、それこそが面白いんだとも思うけど、やっぱりどこか「アホらし~」と感じる自分がいる。

でもね、この映画でのそれは、そういうヒネクレ者をも感動させる効果をもっていたんよ。具体的には、ウスバルが物語の冒頭と最後にある人と「会話」するシーン。会話っつうか、ウスバルは相手が話すのをほぼ一方的に聞いているだけなんけど、もしも自分が二度と生きて会えないと分かっている人とお話が出来たならどんなにか幸せだろう、あの人の声を知らなかったけれど本当はこんな声、話し方をするんだと分かったならどんなにか嬉しいだろうなんて自分の想いと重ねあわせてしまって、ひとりウルウルしてしまった。キモーーい。

劇中、ウスバルはその相手の話を、ひげボーボーの薄汚いおっさんでありながらも少年のように少しハニカミながら聞いていた。その気持ち分かる。スピリチュアル大嫌いだけど分かるヨ!

ヤスシふたたび [映画やドラマ (アメリカ以外のやつ)]


わが母の記 [Blu-ray]

わが母の記 [Blu-ray]

2012年日本/監督:原田眞人
  • 出版社/メーカー: キングレコード
  • メディア: Blu-ray
時代は昭和。当代きっての売れっ子作家・伊上洪作(役所広司)は、郷里の伊豆で暮らす年老いた母・八重(樹木希林)に痴呆の症状が出始めていることに気づく。しかし、幼い頃に家族と離れ、血のつながらない“祖母”と土蔵の中で多感な時期を過ごした洪作には、「母に捨てられた」との複雑な思いがあった。次第に症状が進み、もはや家族の顔さえ分からなくなった母に対して、愛憎半ばする感情をぶつける洪作だったが…というお話。

そうです、数年前にオレが激賞した『しろばんば』(過去ログ宣伝厨)を書いた井上靖・大先生による自伝的小説をもとにした映画でございます。ただし、この映画の原作は読んでいないっス。テヘ。
テーマがテーマだけにか、当日の客層はババア率高し。実際、劇場の段差すらサッサと登れない婆ちゃんも観にきてた。数列離れていたとはいえ、通路側に居たオレはどうしてそれを黙って見ていたのか。連れとおぼしき人が手伝うまで、どうして手を貸さなかったのか。死ねよ自分。

んで、本作。監督・原田眞人の映画って『ラストサムライ』ぐらいしかまともに観たことがなかったんだけど(←これ、超絶勘違い! 原田眞人は『ラストサムライ』の監督なんてしておらず、ただ出演してるだけ! ちょう恥ずかしー)、なかなかどうして、すごくドッシリして落ち着いた進み方で良かった。樹木希林の超絶演技のおかげで、ところどころにクスッとした軽い笑いが生まれて重くなりすぎず。そんでもって「詩の朗読」シーンね。あれは反則だわ。そりゃ泣くっつうの。

2012-05-19 14.19.51.JPGところで、上述『しろばんば』で描かれていた幼少期の別離は、もちろんこの映画の中でも説明されるんですけど、『しろばんば』を読んでないと映画を楽しむほどにはよく分からないんじゃないかなと思った。ただでさえ複雑な事情なんだし。
どうせ『しろばんば』を読んでいないおまえらと違って、かの大傑作をオレは既に2回読んでいたから、役所広司が娘役の宮崎あおいに向かって語る「おぬい婆さんってのはなあ…」とか、そこらへんの人間関係はついていけたけど、どうせ『しろばんば』を読んでいないおまえらはキョトンとすること請け合いです。そんで、そういう幼少期の複雑な事情が分からないことには、この映画のクライマックスがもつ意味合いとかもだいぶ違ってくると思う。どうせ『しろばんば』を読んでいないおまえらがもしこの映画を観ようと思うのならば、ぜひそれを読んでからがオススメ。そろそろムカついてきた? HAHAHA、ご容赦ご容赦。笑顔を取り戻したら、さあブックオフの100円コーナーへ。ボロボロになった『しろばんば』が売っているハズだから。どうせ『しろばんば』を読んでいないおまえらでも100円なら惜しくはあるまいて。

以下、こまごまと。

▼主人公の三女でカメラマン志望という役どころの宮崎あおいがオリンパス「ペン」(らしきカメラ)を使っていてクスッときた。つうか、オトナの事情てやつ?

▼次女役の菊池亜希子と、主人公の妹役キムラ緑子の演技がとても良かった。菊池亜希子さんていうのはモデル出身らしいスね。初めて観た。でも、いちばんはもちろん樹木希林だ。『歩いても 歩いても』のときと、その演技は勝るとも劣らず。

▼劇中に出てきた主人公の自家用車の色がちょう素敵だった! 深みのある、かといって暗すぎない青色。しびれる。

◇ ◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇

RIMG5377.JPGんで、去年の秋ごろ、『わが母の記』の公開よりも半年ばかり前にTBSで放送された『初秋』っていう、これまた原作が井上靖のドラマもこの映画のあとに観たんスよ。オレの井上靖レーダーに引っかかってレコーダーに撮りっぱになっていたもので、監督/主演も同じ原田眞人/役所広司。

でも、こっちは(少なくとも自分には)ぜんぜんダメだった。脇役のキムラ緑子(またか!)、でんでん、岩松了なんかは良いなと思ったけど、肝心のお話が、単なる中年おっさんの欲情話にしか見えなくて。舞台である京都、ヒロイン役の中越典子がたしなむ伝統工芸、壮年期ならではの悲哀・やるせなさみたいなものもテーマだったのかもしれないけど、オレ、そういう繊細なのよくワガンネ。

アンノウン&V [映画やドラマ (アメリカ以外のやつ)]


アンノウン [Blu-ray]

アンノウン [Blu-ray]

2011年イギリス、ドイツ、フランス、アメリカ、日本/監督:ハウメ・コレット・セラ
  • 出版社/メーカー: ワーナー・ホーム・ビデオ
  • メディア: Blu-ray
学会に出席するため、妻とともにドイツへとやって来たハリス(リーアム・ニーソン)。しかし、滞在予定のホテルからひとり空港へ忘れ物を取りに戻る途中、不慮の交通事故に遭ってしまう。昏睡状態から目覚めた数日後、事態は一変していた。自分のことを知らない男だと言い張る妻(ジャニュアリー・ジョーンズ)、そして、彼女のそばには自分の名を語る謎の男がいる。昏睡状態にある中、いったい何が、果たして真相は…というお話。

RIMG5176.JPG大作っぽいサスペンスなんですけど、オレはわりかしつまんないと思いました。リーアム・ニーソンが自分の正体(?)に気づく時点でまずガクーってなって、そのあと、まわりでバタバタ死んでった人はぜんぶおまえのせいじゃんよーって気づいてイライラ。映画の後半はほとんど興味なくなって、いちおう最後まで観たっていうレベルです。

それにしても、アメドラ『MAD MEN』で(オレには)おなじみのジャニュアリー・ジョーンズが相変わらず綺麗すぎる。マッドメンでの印象が刷り込まれすぎなのかもしれないけど、ちょっと影のある、物憂げな美人っていう役がちょうハマる。つうか、この人見たさにこの映画を借りたんだよねー。写真があんまり上手く撮れなかったけど、動くジャニュアリーさんはほんとに綺麗なんだよ!

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Vフォー・ヴェンデッタ [Blu-ray]

Vフォー・ヴェンデッタ [Blu-ray]

2005年アメリカ、ドイツ/監督:ジェームズ・マクティーグ
  • 出版社/メーカー: ワーナー・ホーム・ビデオ
  • メディア: Blu-ray
近未来のイギリス。あらゆる権力を掌握する独裁的な政府のもと、人々は自由を奪われ、抑圧された生活を送っていた。ある日、テレビ局に勤めるイヴィー(ナタリー・ポートマン)は夜間外出禁止令を破り、男たちに襲われる。そこを助けたのが、奇妙な仮面をつけた「V」(ヒューゴ・ウィービング)だった。Vは政府に対してレジスタンス的なテロ行為を起こし、1年後に国会議事堂を爆破すると予告するが…というお話(あんま上手くないまとめサーセン)

そう、あれは今年の初め頃。それまでは、テレビ東京にて毎週土曜の深夜にアメドラ『コールドケース』が放送されていたというのに、シーズン3の終了をもって、そのアメドラ枠が廃止されちった(『コールドケース』自体はシーズン7まであります)。そして、その枠は新しく「サタシネ」として映画が放送されるという…。ガッデム!! オレの、オレたちのコールドケースを返せー!(返せー!) キャスリン・モリス演じるリリー・ラッシュ刑事の活躍を見せろー!(見せろー!) 田中敦子さんの吹き替えを毎週聴かせろー!(聴かせろー!) ふうぅぅぅ。結局、いくらオレたちがわめいたところで、放送されるわけないか。どうせ自分たちには何の力もありゃしない。お上が決めたことに黙って従ってりゃいいのさ。自由? そんなもん、あるだけ面倒ってもんさ。

…的な世界、近未来の管理社会を描いたのがこの映画です。上述「サタシネ」1回目のタイトルがこの『Vフォー・ヴェンデッタ』で、レコーダーに半年以上撮りっぱなし、いい具合に漬け込んであったよ。で、実際に観てみると、どうしたって管理成分が足りない。てっきり『1984』(←原作読んだ&映画も観た! キャハ)みたいな、民衆どもに対する徹底的な弾圧っぷりが描かれているのかと思ったら、意外とそうでもない。確かに自由は制限されているんだけど、劇中での描かれ方がそこまで辛そうじゃないというか、「まーこのままでもいいんじゃない?」とか思わせちゃう清潔感がある。だから、それを跳ね返そうとする民衆の反発心の出どころや、圧倒的な力に立ち向かうある種のカタルシスみたいなものがいまいち感じられないんです。単にオレの想像力が乏しいだけ? とりあえず、『コールドケース』の放送復活を強く望むものだね。

11月頃に観た [映画やドラマ (アメリカ以外のやつ)]

『ステキな金縛り』
2011年日本/監督:三谷幸喜
http://www.sutekina-eiga.com/

何をやってもダメな弁護士・宝生エミ(深津絵里)が担当する今度の裁判は殺人事件。弁護を任された被告人は無実を主張、そのアリバイは「旅館で落ち武者(西田敏行)の幽霊により金縛りにあっていた」という荒唐無稽なものだった。しかし、エミはその落ち武者を裁判の証人として出廷させることを思いつき…というお話。

DSC_0083.JPG三谷監督の前作『ザ・マジックアワー』がとても面白かったから期待して観に行きました。したら、やっぱり面白かった! 西田敏行の飄々(ひょうひょう)とした様にどうしても笑っちゃう。これでもかっていうぐらいの豪華キャストも楽しいね。生瀬さん最高。今回もエンディング、というかエピローグみたいな部分がちょっとダラダラしていて蛇足っぽかったとは思うけど、それを差っ引いても充分満足させてもらいました。

るい丸の二本立て [映画やドラマ (アメリカ以外のやつ)]


地下鉄のザジ【HDニューマスター版】 [DVD]

地下鉄のザジ【HDニューマスター版】 [DVD]

1969年フランス/監督:ルイ・マル
  • 出版社/メーカー: 紀伊國屋書店
  • メディア: DVD
年端もいかない女の子ザジ(カトリーヌ・ドモンジョ)。母親に連れられて憧れのパリへ来たは良いものの、乗ることを楽しみにしていた地下鉄はあいにくストの決行中。おまけに母親はザジを叔父(フィリップ・ノワレ)に預け、彼氏とどこかへ遊びに行ってしまう。残されたザジは、行く先々でそのおてんばぶりを発揮してはオトナたちを振り回し…というお話。

RIMG4869.JPGビデオ屋で借りてきてはなぜか観る気が起きずそのまま返却、という不毛な作業をオレが勝手に繰り返している映画がいくつかある。そう、この『地下鉄のザジ』も先日までそんな可哀想な一本だったのです。そんで、こないだ(っつっても秋ぐらいの話…)東京・高田馬場の早稲田松竹でやってたから、もういい加減ケリをつけてやるゼ…とばかりに観に行ってきた。
RIMG4874.JPG「どうせ雰囲気ばっかで意味わかんなそう。はいはい、オシャレオシャレ」というフランス映画に対する自分のいわれ無き偏見は、果たして見事に覆されて、これはかなり面白かったです! 特に中盤の、ザジと怪しいおっさんの追いかけっこのシーン。技法がどうのこうのじゃなくて、なんていうんだろ、ザジのスキっ歯および愛くるしさでもうすべて許せる感じ。こうなったら(?)芦田愛菜ちゃんらへんでリメイクしたらどうかしら。そうすると叔父さん役は誰がいいんだろう。平泉成? 老けすぎ&怖すぎか。まあ、なにかと世知辛い当節、幼女と中年男が二人で外出という設定自体許されなさそうですけど。

あと、最後の展開があんなにパンキッシュになるなんて知らなかった!ちっちゃい女の子がフラフラするだけの映画だと思ってたのに、クライマックスは半分実験っぽいよね。とまれ、そこも含めて満足です。いちばん印象的だったのは、無邪気に大人たちをおちょくる少女の瞳に、どこか醒めた部分、どこか突き放したような部分が感じられたこと…かな。カッコよくまとめようとして急にキモい文体になってごめん。こんな感想文、ケツくらえ!

◇ ◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇

死刑台のエレベーター【HDニューマスター版】 [DVD]

死刑台のエレベーター【HDニューマスター版】 [DVD]

1957年フランス/監督:ルイ・マル
  • 出版社/メーカー: 紀伊國屋書店
  • メディア: DVD
自らが勤める会社の社長夫人(ジャンヌ・モロー)と親密な仲にある男(モーリス・ロネ)は、自殺に見せかけて社長を殺してしまう。しかし、その犯行後、現場に置き忘れた一本のロープを取りに戻ったことから、完璧と思われたその企みはほころびはじめ…というお話。

RIMG4872.JPGそんで、この日の2本目。同じルイ・マル監督によるものです。『ザジ』を観て、マルちゃんったら茶目っ気たっぷりの映画を撮るんだからぁ~、次のはまたどんな素敵シネマなのかしらぁ~…なんて思いながらトイレから帰ってきたら一転、笑いゼロなのな。シリアスなのな。あるいはスタイリッシュって言うんですかね。

でも、主役の男は仕事の出来る切れ者っていう設定のハズなのに、犯行現場に致命的な忘れ物したり、本人のせいじゃないにしろエレベーターに閉じこめられたり、なかなかの間抜けではあるまいか。名作にそういうこと言っちゃダメ?

ひさびさ大森 [映画やドラマ (アメリカ以外のやつ)]


ベルヴィル・ランデブー [DVD]

ベルヴィル・ランデブー [DVD]

2002年フランス、ベルギー、カナダ、イギリス/監督:シルヴァン・ショメ
  • 出版社/メーカー: ブエナ・ビスタ・ホーム・エンターテイメント
  • メディア: DVD
自転車選手としてレースに参加していた若者が、謎の男たちにさらわれた! 愛する孫を取り戻さんと、彼の祖母と一頭の犬は遠く離れた街・ベルヴィルまで乗り込む。すると、不思議な老女三人組と出会って…というお話(ほんとに下手なまとめですんません)

RIMG4693.JPG東京・大森の駅前にある西友の中の「キネカ大森」にて。ここは前にも来たことがあるんだけど、何を観たんだっけなー。ぜんぜん思い出せない。この映画館はスクリーンが2つしかないながらも、切り抜きを集めて作ったお手製ポスターやら昔の映画のパンフレットがどっさり置いてあったりして、なかなか良い雰囲気です。

そんで、この日の一本目であるところのフランスのアニメ。むかーし、友だちからオススメされていたことがずっと頭に引っかかっていて、これぞチャンスとばかりに環七ぶっ飛ばして突っ込んでみたんですけど、なにこれ、すごーく面白い! 楽しかった! セリフはほとんど無いし、絵もめちゃくちゃにデフォルメされまくってて非常に変。けれど、素敵な音楽と独特のユーモアセンスに彩られた本作に、冒頭の舞台シーンを見るや否や私はすぐさま引きずりこまれてしまったのである(誰?)。そんで、気づくとそのめちゃくちゃなデフォルメにハマっているという。ストーリーも愉快痛快で、そのドタバタぶりが楽しい。

アニメを通じてやたら語りたがる作家さんがいる中、自然環境と人間の共生がどーだのこーだのみたいな説教臭さがこれっぽっちもなかったところも助かりました。もともとそんな話じゃねえしね。

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メアリー&マックス [Blu-ray]

メアリー&マックス [Blu-ray]

2009年オーストラリア/監督:アダム・エリオット
  • 出版社/メーカー: Happinet(SB)(D)
  • メディア: Blu-ray
オーストラリアに住む少女メアリー(声:トニ・コレット)は、学校ではその容姿でいじめられ、家庭でも愛情に恵まれない生活を送っていた。そんな彼女が、ふとした思いつきで、住所録を使って探した見ず知らずの相手に手紙を出してみる。相手はニューヨークに住む孤独な中年男性マックス(声:フィリップ・シーモア・ホフマン)。お互いに甘いもの好きというささいな共通点から文通が始まるが…というお話(ほんとに下手なまとめですんませんアゲイン!)

RIMG4692.JPGこの日の2本目。「オーストラリアのクレイアニメ」っていう程度の予備知識しか持たずに観たんですけど、なにこれ、めちゃくちゃ重い…。たぶん実写の映画だったら耐えられないかもっていうぐらい。ただ、主人公たちの苦しみを真正面から描いているから、鑑賞後に嫌な感じは残らなかったです。こういう悩みを抱えている人がこの映画を観たら、どういう感想になるのかな。

エンドクレジットで知ったのは、声優陣の豪華さ。フィリップ・シーモア・ホフマンにトニ・コレットって。さらにエリック・バナまで出とる。インディーズ映画じゃなかったん? ともあれ、2本とも観てよかったよー。

戸田なっちゃん風に言うなら『ドクター・ジバゴ』 [映画やドラマ (アメリカ以外のやつ)]


ドクトル・ジバゴ アニバーサリーエディション [DVD]

ドクトル・ジバゴ アニバーサリーエディション [DVD]

1965年アメリカ、イタリア/監督:デヴィッド・リーン
  • 出版社/メーカー: ワーナー・ホーム・ビデオ
  • メディア: DVD
20世紀初頭、激動のロシア。医学生ジバゴ(オマー・シャリフ)は、17歳の美しいラーラ(ジュリー・クリスティ)と運命的な出会いを果たす。時は流れ、二人はそれぞれに家庭をもち、凄惨な戦場にて医師と看護婦という立場で再会するも、第一次大戦やロシア革命が立て続けに起きる時代の荒波に翻弄されて…というお話。

およそ映画に関して知らぬことなどないというおまえらにおかれましては、去年からやっている「午前10時の映画祭」は当然チェック済みですよね。各地の特定の映画館で、投票により決まった過去の名作100本を一週間ごとに1本ずつ午前10時から上映するという企画です。オレは去年の中ごろ知ったんだけど、観たい映画が何本もあったのに早起きできず、不覚にも今回の『ドクトル・ジバゴ』で祭りに初参加と相成ったわけです。

RIMG3866.JPGそもそも、この映画が気になったきっかけ。それは、アクションラブバイオレンス超絶名画『トゥルー・ロマンス』において、主人公クラレンスが麻薬を指す(彼独自の)隠語として『ドクトル・ジバゴ』を挙げていたからに他ならぬ。気になってから何年経ってんだよ、おまえ…。

とまれ、いやー、大作感ただよう作品でした。大河ドラマっつうんですか、時代の大きなうねりの中で男女の悲哀に満ちた人生を壮大なスケールで描いてくれちゃってて、3時間20分という上映時間にオレのケツは悲鳴をあげていました(しかも、みんながトイレに殺到する途中の休憩時間がたった3分しかなくて、それはちょっと短すぎだよTOHOシネマズ府中!)が、いかにも昔の映画っぽい作りがグー。雰囲気として『風とともに去りぬ』をちょっと思い出した。正直言うと、この映画を自分んちの小さいテレビで観てたら、たぶん「長い映画だなあ」ぐらいしか思わなかっただろうけど、やっぱり映画館ならではの楽しさで飽きなかった。あと、作品の冒頭で映像が流れないままに5分ぐらい延々とオープニング曲(?)が流れたのには面食らった。

上記の下手くそあらすじには盛り込めませんでしたが、ストーリーはもうちょっと複雑です。親を亡くしたものの裕福な家庭に引き取られた主人公と、理想高き貧乏学生の婚約者がいるのに金持ちのおっさんに目をつけられる若き美人、二人それぞれの境遇が描かれるのが前半。後半は、お互いに家庭をもったジバゴとラーラが時代の変革にもまれながら惹かれあい、けれど運命は…みたいな。個人のささやかな幸せと、時代の大きなうねり、あるいは雄大なロシアの自然とを対比させながら描いてた。気がする。

もしこれを観るなら、おおざっぱでいいから20世紀初頭にロシアからソビエト連邦が成立した経緯をおさらいしとくといいかも。「ボリシェヴィキ」とか「白衛軍・赤衛軍」とか、ふだん西友では見かけないような単語が出てきます。「ぼく/わたし、高校んとき世界史とらなかったから」を免罪符代わりに、しれっとだんまり決め込むオレやキミのため、以下、ロシア革命のまとめコーナーです。
【19世紀末】
やべー、このまま農業国じゃ置いてかれちゃう! とばかりに西欧の真似っこして資本主義をすすめる→貧富の差や社会問題が激化→庶民がブースカ言い始める

【1905年(日露戦争の最中)】
第一次ロシア革命が起こる→でも皇帝はまだ居すわる→国民の不満をそらすために、領土拡大をたくらむように

【1914年】
第一次世界大戦勃発、ロシアはドイツと交戦→でもなかなか終わらない→物資不足で民衆いよいよブチ切れそう

【1917年3月】
首都で労働者の大規模ストライキが発生→政府が辞職・ついに皇帝が退位、臨時政府が樹立される。でも臨時政府は戦争を続けたために、不満なくならず
【同年11月】
レーニンが指導するボリシェヴィキ(=共産党の前身)が武装蜂起して臨時政府を打倒、ソヴィエト政権を樹立→以後、独裁体制になり、個人の土地や企業などを国有化。ジバゴの家もとられちゃう。3月と11月それぞれの革命をまとめて「第二次ロシア革命」と言うらしい。
以上、ビキガミ彰の解説でした。

RIMG3862.JPGところで、午前10時からだし、いくら有名っつったって何十年も前の映画だし、どうせガラガラなんだろうなーとか思ってたらアータ! そんなに狭くもないスクリーンで、客席は(最前列3列の離島みたいなとこは除いて)8~9割方埋まっていたよ! この企画、人気あるんだね。

オレも左サイドを同年代ぐらいのお姉さんに、右サイドを熟年夫婦にがっちりガードされつつ、やっぱりこの映画ってお父さんお母さん世代にとっての「青春の一本」みたいな作品で、ここにいるお嬢さんたち(©みの)は久しぶりにその感動を味わいに来たのだなあとオレがひとり感慨にふけっていると、終了後、別のお嬢さん(同上)が通路を歩きながら「わたし初めて観たけどあんまり面白くなかったわねー。ギャハハ」だと…。クッ、オレの感慨を返せ。

みんなツラいのよネー [映画やドラマ (アメリカ以外のやつ)]


空気人形 [DVD]

空気人形 [DVD]

2009年日本/監督:是枝裕和
  • 出版社/メーカー: バンダイビジュアル
  • メディア: DVD
しがない中年男(板尾創路)が性欲処理のために買ったダッチワイフの「のぞみ(ペ・ドゥナ)」。ゴム人形であるはずの彼女はいつしか心をもち、こっそりと街へ出る。すると、そこでは誰もが虚無感を抱えながら生きていた。のぞみはレンタルビデオ店で働く青年(ARATA)に恋をするが…というお話。

同じ是枝監督の『歩いても歩いても』が素晴らしかった(過去ログ宣伝厨)のと、DVDジャケットの女の子(=主役のペ・ドゥナ)が可愛かったのとで、そこそこ期待して借りてみた。ら、なかなかに退屈な映画だった。開始30分後ぐらいから「もしやこれは…」という予感が芽生えて、1時間過ぎるあたりでリモコンの停止ボタンと早送りボタンの間で、オレの親指がそわそわし始める。結局ぜんぶ観たけれど、やっぱり途中で止めても良かったなという感想。

なんかね、「この世知辛い都会で、みんな痛みを抱えて生きているの…」みたいな感傷的な雰囲気が充満し過ぎてて、それがどうにも気持ち悪かった。『歩いても~』だってじゅうぶん感傷的だったじゃんかよてめえと言われれば確かにそうなんだけど、あれとはなんか違ったんよね。

ファンタジーっぽさというか、非現実的な描写がちょいちょい挟まれるのは気にならなかった。そもそもダッチワイフ(っていま言わないんだっけ?)が動き出すっていう話だし。あと、ビデオ屋で寺島進が「刑事の汚職もので面白いのない?」って尋ねて、店長役の岩松了があれこれオススメするとこが面白かったかも。

サロゲーの、メリケーので、ソーシャって [映画やドラマ (アメリカ以外のやつ)]

下手したら去年観たやつも混じっているかもしれない映画の感想文。毎夜、心血を注いでエロ動画を探しているために時間が無く、書こう書こうとしているうちに詳細を忘れるという黄金パターンここに極まれり。そして、その打開策として、そうだ感想文を手抜きすればいい!キャハ☆彡 と閃いた次第です。手で抜いて、手を抜いて。もう最低。

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サロゲート [DVD]

サロゲート [DVD]

2009年アメリカ/監督:ジョナサン・モストウ
  • 出版社/メーカー: ウォルトディズニースタジオホームエンターテイメント
  • メディア: DVD

ブルース・ウィリスのSF。かなりのB級臭ただよう一品で、設定は面白そうなのになぜかつまらないです。序盤に出てくる髪の毛フサフサのブルースさんはインパクト強すぎる。

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少年メリケンサック スタンダード・エディション[DVD]

少年メリケンサック スタンダード・エディション[DVD]

2008年日本/監督:宮藤官九郎
  • 出版社/メーカー: VAP,INC(VAP)(D)
  • メディア: DVD

オリンパスのカメラを買って宮崎あおいになるための予習として観てみた。したら、なんか、おじさん最後までいまいち作風に乗りきれず。そういえば映画の途中でアニメシーンになるとこがあって、そのタッチが松本大洋っぽかったけど本人かなあ。いや違うか。


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RIMG3677.JPG『ソーシャル・ネットワーク』
2010年アメリカ/監督:デヴィッド・フィンチャー

西東京に住むミー山ハー助とはオレのこと。各種映画賞を受賞&ノミネートという話題性にホイホイ釣られて観てきた。例によって難しいことは分かんないけども、スピード感あふるる映画だなあと思った。早口と緊張感をあおるBGMのせい? 話はすんごい小ぢんまりしてんのね。あと、大学の先輩として双子役で出てきた人、あれほんとは一人なんだってね! エンドロールで気づいて、映像にまったく違和感なかったからすんげーびっくり。それがいちばん印象に残った。

もう1月の話なんスけど… [映画やドラマ (アメリカ以外のやつ)]

『キック・アス』
2010年アメリカ、イギリス/監督:マシュー・ヴォーン
http://www.kick-ass.jp/index.html

クラスの女子からは無視されて、通りを歩けばチンピラたちにカツアゲされる。高校生のデイヴ(アーロン・ジョンソン)は冴えない青春真っ只中。そんな彼は、ある時ふと思う。僕は悪に立ち向かうヒーローになりたいと。なってはいけない理由なんてどこにもないじゃないかと。自前で揃えたタイツを着込んだ彼が、街中で偶然出くわした暴行現場でボコボコに殴られながらも果敢に正義を貫くと、その模様が動画サイトにアップされたからさあ大変。一躍、本当に街のヒーロー"キック・アス"となったのだ。調子に乗って悪漢退治を続けるも、そこにバットマンのコスチュームを着た男性"ビッグ・ダディ"(ニコラス・ケイジ)と少女"ヒット・ガール"(クロエ・グレース・モレッツ)の謎めいた親子まで現れて…というお話。

kickassinthetrain.jpgまた例によってテレ東『SHOWBIZ COUNTDOWN』で知ってから日本での公開を待っており。けれど東京では公開館が少ないしタイミングが合わないしで。こりゃ無理かなと諦めかけていたら近所の映画館でレイトショー限定での公開が決定し。なんてラッキー。喜び勇んで観に行ったら、期待以上に面白くて大満足でした(※左の画像はネットでの拾い物なので、自分が撮ったわけではありませんので念のため)

もっと小規模予算っぽい、派手なシーンはあんまり無くて「冴えない君」のダメ日記みたいな感じなのかと思ってた。そう、『スーパーバッド 童貞ウォーズ』みたいな。したら、確かにそういう面もあったけれども、すげえカッコいい映像が満載なんですけど。 そして、最初はバカ映画かと思いきやシリアスでハードでタフなストーリーへとぐいぐい変貌、こちらがあわあわして固唾を飲んで見守るクライマックスでやっぱりこれは壮大なバカ映画だったんだとトドメをさされる。なんなんだ、これは…。基本的にはコミカルな映画だとは思うんですけど、本気度がハンパじゃないっていうか、ものすごく一生懸命にアホな映画を作ったという。これは褒めてます。

これは日頃洋画を観ながらうっすら感じていたことをこの作品を楽しんでいる最中にもボンヤリと考えたことで、向こうの映画における「文法」ないし「技法」は、それぞれがもうある一定のレベルで確立されていて、監督の力量とは個々の「文法」「技法」そのものではなく、もうその上の、ノウハウの集合体みたいなものをどのようにまとめるか、あるいはどのように選んで組み合わせるのかというレベルに達しているのだろうなと痛感しました。この狂人は何言ってんのかさっぱり分かんないですね、すいません。

例えば街の通りをスポーツカーで流す、ただそれだけのシーンを、どんな角度でどのような音楽をつけながら撮ったらカッコ良くなるのか、その基礎知識というか最低ラインみたいなものが向こうの人たちの(一部だか多くだかは分からないけど)共有されている気がするんです。あるいは、銃を撃つシーンでどうすれば迫力ある映像になるのか、はたまたクスクスと笑いを誘うシーンではどんな「間」をつけるべきなのか、とかとか…。日本の映画も、もちろん面白いのは沢山ありましょう。立派な映画は多く撮られておりましょう。でも、それは一人ひとりの監督の技によるもので、邦画界全体によるノウハウの積み重ねという観点から考えると、なんとも心許ないような気がするのです。なんか知ったかぶった映画論みたいな感じになってごめんなさい。これは何の裏付けもなく(え!?)、映画観ながらただテケトーに考えたことなので怒らないで。

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RIMG3633.JPG映画本編とは関係ないんですけど、今回は東京・大泉のTジョイというシネコンで観てきました。最近はシネコンであればたいていユナイテッド・シネマだったので、ここは久しぶり。そしたら、チケットの販売方法が自動発券機オンリーになっていてびっくりしました。

受付のきれいなお姉さんによる、にこやかな顔のうらに潜む「週末の夜に一人で映画観るしか脳がねえのかよこのゴミ虫がッ!」という視線。それを受けながらチケットを渡される恥辱プレイを楽しみにしていた一人としては、なんとも残念なシステム変更であります。オレが全身に浴びたいのは松山ケンイチの視線ではなく、あのお姉さんの突き刺すような眼差しなんだ…。機械化にシンボライズされる近代合理主義とは、レイトショーで芽生えるささやかな劣情すら許さぬものなのか。嗚呼、無情。

邦題で損してる気がする [映画やドラマ (アメリカ以外のやつ)]


赤いアモーレ [DVD]

赤いアモーレ [DVD]

2004年イタリア、スペイン/監督:セルジオ・カステリット
  • 出版社/メーカー: メディアファクトリー
  • メディア: DVD
外科医ティモーテオ(セルジオ・カステリット)が勤める病院に、ある少女がバイク事故で搬送されてくる。彼女は、なんとティモーテオの一人娘だった。生死の境をさ迷う娘の回復を祈る間、彼の胸に去来するのは家族の思い出、そして、数年前の夏に出会った一人の女性(ペネロペ・クルス)の姿だった…というお話。

オレの映画鑑賞動向を監視する闇の組織より、「ナニモイワズ、ナニモキカズ、ダマッテコノエイガヲミヨ!」という指令が下されました。恐怖のあまりバイクのシートをおしっこで濡らしながら近所のゲオに行ったものの在庫がなく、泣きながら向かったツタヤには置いてあったので、オレの命はことなきを得た。

RIMG3425.JPGやっつけとしか思えないひどい邦題とか、ジャケットの写真から想像する「ラテンのドロドロ愛憎劇」みたいなのとはちょっと違って、確かにそういう面も大いにあったにせよ、お話の主眼はペネロペ演じる薄幸女性の切ない想いであって、予想よりもずっと面白かった。ストーリーは完全に男性側の目線から、しかも後から考えるとすんごい自己中っぷりなんですけど、ペネロペの演技が良いせいか、はたまた自分が男だから気づきにくいのか、なぜか後味は爽やか。イタリア映画なんて久しぶりだったから、そういう意味でも新鮮でした。

写真は主役&監督の人。数学の秋山仁先生と鳩山由紀夫氏の中間っぽい。うん、明日にでも眼科行ってくる。

なめてましたすいません [映画やドラマ (アメリカ以外のやつ)]


戦場でワルツを 完全版 [DVD]

戦場でワルツを 完全版 [DVD]

2008年イスラエル、ドイツ、フランス、アメリカ、フィンランド、スイス、ベルギー、オーストラリア/監督:アリ・フォルマン
  • 出版社/メーカー: ワーナー・ホーム・ビデオ
  • メディア: DVD
映画監督をしている男(声:アリ・フォルマン)は、ある日、若かりし頃の記憶が突然にフラッシュバックする。イスラエルの国軍に所属し、レバノンの浜辺にいる自分。しかし、なぜそこにいたのか、どんな任務だったのかが思い出せない。当時の同僚らを訪ね歩くと、意外な真相が…というお話。

たまげました。震えました。完全に見くびってました。本当にどうもすみませんでした。確か、何年か前に『おくりびと』とアカデミーを争ったとか何とかで名前だけは覚えてたんですけど、それほど観ようとは思っておらず。ただ、こないだ何の気なしに借りてみたら、そのクオリティにびっくりした。あと、どうでもいい情報として、『おくりびと』はまだ観てません。

日本やアメリカのアニメとは違う、なんて言うのかな、オレの文章力が小4以下なので上手く伝えられないんですけど、このアニメーションにはかなり独特なものを感じました。そんなにダイナミックな色使いや動きがあるわけではないのに、とても魅力的で繊細。影の使い方だろうか。うーん、こればっかりは観てみてとしか言いようがない。イスラエルのアニメ事情は知る由もないので、これがお国柄なのか、それともこの監督独自のテクニックなのかは判断つきかねますが、ちょっと中毒性があるような表現法だった。

そして内容。オレの世界史知識が小3以下なので、例の中東のいざこざは平均的ジャップ以下のレベルでほんとによく分からないんですけど、あの紛争をテーマとしています。それがサスペンスタッチでじわじわと明らかにされて、最後にガツーンと。そのインパクトったらなかった。もしちゃんとした予備知識をもった人が観たら、その衝撃度はさらに倍増したのではなかろうか。とにかく、おしゃれアニメと見せかけて、静かに、けれど毅然と戦争の惨禍を告発するこの鋭さよ。なーむー。

小ぢんまり、でも面白い [映画やドラマ (アメリカ以外のやつ)]


月に囚われた男 コレクターズ・エディション [DVD]

月に囚われた男 コレクターズ・エディション [DVD]

2009年イギリス/監督:ダンカン・ジョーンズ
  • 出版社/メーカー: ソニー・ピクチャーズエンタテインメント
  • メディア: DVD
月でたった一人、エネルギー採掘の仕事をするサム(サム・ロックウェル)の話し相手はコンピューター(声:ケビン・スペイシー)だけ。あと2週間で3年の契約期間がようやく終わり、地球に帰って妻子と再会することを心待ちにしていた。しかし、孤独な任務からあと少しで解放されるというところで、サムの体調に異変が起こる。事故を起こした後に医務室で目覚めると、以前とは何かが違っており…というお話。

ほうぼうで高い評判を目にしていて、期待しながら借りてみた1本。果たして、みんなの声を信じたオレは間違っていなかった。とても面白かったです。セツナSFっていうのかな、あんまり科学が前面に押し出されず、ほどほどの近未来感をもってして、人間性とはなんぞやと問いかける秀作でございました。(リメイクされた方の)『ソラリス』が好きな人は、これもきっと気に入りそうな気がする。

あんまり詳しいことは言えないけど、こういう筋の映画で「オレ、途中でオチが分かっちゃったよ~。だからつまんなくてさあww」みたいに言う人がいる。例えばクリスチャン・ベイル主演の『マシニスト』とか。確かに、「そのどんでん返しこそ全て」という作品なら、気持ちが分からなくはない。でも、この映画で観るべきところはそこではないと思う。じゃあどこって聞かれても困りますけど、『マシニスト』では主人公の果てしない孤独感を、本作では地球で待っている妻子へ愛情がいちばんのテーマではなかろうか。なかろうかって、アンタ。どう観ようと自由だよ馬鹿ッ。

サム・ロックウェルって、昔はなんとなくチャラい役の印象が強かった(個人的に好きな『マッチスティック・メン』とか『チャーリーズ・エンジェル』のせい?)のに、こういう役どころも上手いね。邦題もナイス。
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